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「勉強が大嫌いな家庭教師」の4P戦略

生野です。
2006年4月28日午前8時40分、中野区の路上にて

通勤途上にて、「勉強が大嫌いな家庭教師です。」と大書きして、
「勉強が大嫌いな」を鉛筆の二本線で見え消ししてあるA4の張り紙を見つけました。
その中ほどの説明書きを読むと、
「僕自身、勉強が大嫌いだったのでオール3。以下の子供を教えます。勉強できる子は自分でやって下さい。」とありました。
地下鉄駅へ向かって歩きながら、製品戦略である4Pに照らして、彼の事業性を考えてみました。
 その紙の下端には4cm×5cm角にタンザク状の切れ目を入れ、S(名字)03ー 33・・・・・と連絡先が書かれていました。
5~7枚の短冊になって、それが風にヒラヒラと勝手に揺れていました。
興味を持った親御さんなどが短冊を簡単に切り取って持ち帰れるように工夫しています。
しかし、まだ切り取ったあとはありませんでした。


4Pについて説明します。
多少こじつけの命名ですが、製品開発の戦略を立てるときの基本要件を言います。

Price 製品の価格です。市場において競争力のある適正な価格であるかどうか。
Product 製品そのものの仕様や品質が市場競争力を持っているかどうか?
Promotion 販売のための広告宣伝の戦略や予算設定は十分か?
Place 商品を置く棚の場所の意味。Channelと呼ばれており、販売ルートは十分考えられているか?

この4つのPが綿密に準備されているならば、その新製品は市場で売れる可能性が高いと診断されます。

先ほどの紙切れの発行主は、手書きのマジックインキと鉛筆を使用しており、コピー紙1枚でPromotion(広告宣伝)をしています。
コストはほとんどかかっていません。無断貼り紙かあるいは町内会の許可を取っているかはわかりません。
学生さんのような気がしますが、ひょっとして団塊の世代だったりする可能性もありますね。一度電話して会って見ましょう。

「おや?」と足を止めて、「なるほどー!」と私が関心したという事実から、
広告宣伝のPは満足できるレベルだと思います。広域に彼が撒いているかどうかは不明です。
怪我の功名ではありますが、風が強く短冊がヒラヒラするその紙が目立ったという効果もありました。
これに加えて、販売用の無料ブログで、「勉強嫌い塾」の宣伝をすれば満天でしょう。

 たとえばNIFTYのココログはNIFTY のIDを持っている人なら無料で販売用のブログを開設することができます。
規約に販売用途も可能と明記されていますので、ご自分で内容を確認してみてください。
しかし、例えばYAHOOブログはプライベート用途向けであり、商用禁止規約になっています。
このように開設前に使うブログの規約を事前にチェックすることが必要です。

第1のPである、Priceですが、おそらく家庭塾の値段を彼は(或いは彼女は)体験上知っていて、近い価格に設定していると思います。
勉強嫌いが教え、効果も不明な勉強嫌いの児童が学ぶのですから、市場価格の7~8割程度にしておけば正解でしょう。

2番目のProductは、この製品企画において一番重要ですね。塾の場合は、教材とか教え方などが製品になるでしょう。
勉強嫌いの子供の多くは、漫画が好きなケースが多いのではないでしょうか。漫画でわかりやすく数学を教えるとか、
塾での教え方が肝心ですね。これは彼に面談してみないと歩きながらでは診断はできません。

3番目のPlaceですが、商品を販売する店舗の棚というニュアンスがありますので、文字通り塾を開く場所のことです。
自宅でやるのか、公園で青空教室を開くのかなどの選択になります。
量産製品の場合は販売代理店の選定になります。
明るい雰囲気の部屋ならどこでも問題はないと思われます。
自由に遊びまわれる空間が勉強嫌いには適しているように思われました。

まとめますと、この塾経営者の製品戦略は、Productは未確認ではあるが、
概ね3Pにおいては問題ないであろうという診断結果になりました。

学習年齢の児童を持つ親御さんを顧客対象として、その中で「大の勉強嫌いの子を持つ親(市場)」に限定します。
ニッチ(狭い)市場への強み(勉強嫌いの体験者)の集中という点で、優れた戦略であると思いました。

道端の壁に貼り付けられた1枚の紙切れを見て製品戦略を考えてみました。
ハルカコンサルブログ読者の皆さんが新製品開発をする場合などに、4Pチェックをご活用ください。

あ、地下鉄が来たようです。それでは、また。(生野)

Posted by shono : 2006年04月28日

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